タミヤRC製品・即買いカタログ
<モバイル版> <PC版>
powered by Amazon
RCT入門者フォーラム06

HOME HELP 投稿画面ログイン/ユーザー登録(無料) ツリー表示 トピック表示 発言ランク 検索 過去ログ

ツリー一括表示

Nomal ショートリバサスのメリット かきぴ 08/11/19(Wed) 02:16 [ID:H5kHDzVk] 263
Nomal Re[1]: ショートリバサスのメリット ふぇら〜り伊藤 08/11/19(Wed) 14:45 [ID:OlySNDkm] 264
  ├Nomal Re[2]: ショートリバサスのメリット かきぴ 08/11/19(Wed) 22:58 [ID:H5kHDzVk] 265
  └Nomal Re[2]: ショートリバサスのメリット Honda党 08/11/30(Sun) 02:04 [ID:Ls1I1SSx] 266
    └Nomal Re[3]: ショートリバサスのメリット ふぇら〜り伊藤 08/12/03(Wed) 22:22 [ID:OlySNDkm] 267
      └Nomal Re[4]: ショートリバサスのメリット Honda党 08/12/05(Fri) 01:09 [ID:Ls1I1SSx] 268
        └Nomal Re[5]: ショートリバサスのメリット ふぇら〜り伊藤 08/12/05(Fri) 16:57 [ID:OlySNDkm] 269
          └Nomal Re[6]: ショートリバサスのメリット Honda党 08/12/07(Sun) 23:36 [ID:Ls1I1SSx] 270
            └Nomal Re[7]: ショートリバサスのメリット ふぇら〜り伊藤 08/12/09(Tue) 00:09 [ID:OlySNDkm] 271
              └Nomal Re[8]: ショートリバサスのメリット Honda党 08/12/11(Thu) 23:32 [ID:Ls1I1SSx] 272


親記事 / ▼[ 264 ]
■263 / 親階層)  ショートリバサスのメリット
かきぴ 新人(1回) 2008/11/19(Wed) 02:16:03 [ID:H5kHDzVk]
    初めまして。
    TA05でサーキットを走っています。
    最近、ショートリバサスのキットが増えてきましたが、
    リバサスに対してショートリバサスを使うメリットは何ですか?
    自分なりに考えたんですが、いまいち分かりません。
    実車のレーシングカー(フォーミュラーカーなど)は
    市販車などよりもサスアームが長いので、
    RCでもロングサスアームのほうが速く走れると思うのですが。
    また、リバサスとショートリバサスの走行特性の違いは
    どういったところでしょうか?
    よろしくお願いします。
[ □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 263 ] / ▼[ 265 ] ▼[ 266 ]
■264 / 1階層)  Re[1]: ショートリバサスのメリット
ふぇら〜り伊藤 大御所(631回) 2008/11/19(Wed) 14:45:40 [ID:OlySNDkm]
    こんにちは。いい質問ですね。

    オリジナルのリバサスとショートリバサスの長さの差は、約1mmです(左右合わせて2mm前後)。
    昔のTA01からTA02への変化や、TA03からTA04への変化のように、何mmも変わっているわけではありません。
    ただ、オリジナルより「短い」ので「ショート」と言っているだけです。

    サスアームが長くなると何が変わるか? というと、
    サスシャフトを回転軸とした円弧の軌跡が大きくなるので、
    「ジオメトリ(トレッド/キャンバーなど)変化量が減る」ということに尽きます。
    それ以上でもそれ以下でもありません。

    問題は、この「ジオメトリ変化量」が、使用するタイヤやシャシーの特性に対して
    「最適化」されているのかどうか? という点です。
    特にタイヤパフォーマンスに影響するのがキャンバー変化量です。
    これはフロントタイヤとリヤタイヤでまた話が違ってくる問題でもあります。
    フロントにはステアリングがあり、キャスター角とサスアームのスキッド角も
    ステアした際のキャンバー変化に関わってくるので、この点を考慮する必要があります。

    さてここでRCカーと実車を比較すると、
    RCカーはサイズが小さくタイヤグリップが高いですし、何より「人が乗っていない」ので、
    実車ではあり得ない横Gを発しながら猛烈なスピードでコーナーを曲がります。
    RCが40km/hでコーナーを曲がると実車換算では400km/hということになりますが、
    実車では、モンツァのパラボリカでもそんな速度は出ません。200〜250km/h程度です。

    加速度は速度の2乗に比例しますから、速度が2倍になるとGは4倍になります。
    つまり、RCがスケール換算値として受けるG(タテもヨコも)は、おおよそ実車の3〜5倍にのぼる、ということです。
    (人が乗っていたら首の骨が折れてしまいます)

    そういう前提で考えれば、実車に比べてRCのほうが、スケール換算して考えた場合の
    サスアームの動きが大きいことについても納得がいくでしょう。
    実車レーシングカーでは、そもそも車高が3〜5cmですから、
    サスアームも、5cm程度動けば十分なわけですが、
    RCでは、10mm以上動くことがザラです。場合によっては、15〜20mm動きますよね。
    そうしないと、十分にタテG・ヨコGを吸収できないわけです。

    サスアームの移動量が大きくなると、当然、キャンバー変化量も増えます。
    ですから、サスアームを伸ばしてキャンバー変化量を抑える、というのは
    一見すると理にかなっているのですが、一方において、車体のロール量も
    等しく増えることを考えれば、ある程度キャンバー変化が起こらないと、
    大きくロールした際にタイヤが外側に傾いてしまい、横転の原因になります。
    いわゆるハイサイドです。

    もともと「キャンバー変化を抑える」という発想は、サスアームが短すぎて
    「ロールすると過大なキャンバー変化が起きてしまう」ことを避け、
    「常にタイヤが垂直ないし少し内側というジオメトリ(位置関係)を保持する」
    ということが本来の目的です。
    だから、ジオメトリ変化量の観点からは、「サスアームは長けりゃいい」とは限らないのです。
    例えば、ロールした際に外側のタイヤが外側に傾いてしまうほどに長いサスアーム、
    というのは、長すぎてバランスが悪いのです。
    モデルチェンジのたびにサスアームを伸ばしていった結果、ついに
    オリジナルのリバーシブルサスアームで、この現象が発現し、「限界」が分かったと。

    ちなみに、ダブルウィッシュボーン形式のサスアームが上下で不等長であるのも同じ理由で、
    ロールした際にタイヤを垂直に保つには、サスアームが沈み込んでシャシーが傾いた際に
    タイヤが少し内側に傾いてくれないと、マズいわけです。
    (ただし、前提とするロール量によって上下アームの長さの差の最適値は変わります)

    では、実車とRCでどうして最適なサスアーム長が違ってくるのでしょうか?
    実車とRCでは、タイヤゴムの硬度が違い、走行中の変形量も全然違います。
    実車タイヤはRCタイヤほど変形しないし、車体のロールも少ないので、
    タイヤ性能を引き出すために必要な「接地面積と接地圧(面圧)の安定化」には
    キャンバー変化を極力押さえ込むサスペンションが有効なのですが、
    RCでは、タイヤはグニャグニャだし、ロールも多いので、
    キャンバー変化をある程度確保してあげないと、むしろ面圧変化が大きくなって
    挙動がナーバスになったり、性能ダウンしてしまうのです。程度問題ですが。

    さて、先ほどのGの話に戻りましょう。
    ここで考えなくてはならないのは、横Gの大きさに関係する2大要因、
    「クルマの重心」と「タイヤグリップ」です。
    重心が低くなれば、その分、横Gは大きく減ります。速度の2乗に比例ですから。
    そうすると、必要なロール量も少なくて済むわけです。
    ですから、ロール量とキャンバー変化を考える際に、「重心」は重要なポイントになります。
    同様に、タイヤグリップが大きいと、より大きなGを発生しながらコーナーを曲がる
    ことができます。つまり、グリップが大きいタイヤではより大きなGとロールが発生し、
    グリップが低くなると、Gもロールも少なくなる、ということです。

    リバサスの変遷を理解するには、当時のレースシーンを理解する必要があります。
    もともと、オリジナルのリバサスは、純レース用シャシーであるTB-Evo4に
    合わせて設計されました。シャフトドライブ方式のTB系シャシーは、もともと低重心
    が特徴でしたが、Evo4はその思想を究極的に追い込んだクルマでした。
    (TRF414→415→416への進化においても、同様に低重心化が徹底されています)

    Evo4デビュー当時にオープンレースで主流のタイヤは、1ヒート使い捨てで
    メいっぱいグリップ剤を活用する超ハイグリップタイヤでした。
    だから横Gを減らすために低重心化を推進したわけです。
    ハイグリップタイヤを安定的にフルに活かすためには、タイヤの接地面をできる限り
    均等に、面圧のムラなく接地させる必要があります。
    つまり、「なるべく垂直を保つ」ということです。

    この、「超ハイグリップ+超低重心(=ロール量少ない)」という前提に対応するため
    開発されたサスアームが、オリジナルのリバーシブルサスアームだったわけです。
    ですから、もっと重心の高いクルマでは考え方を調整しなければなりません。
    また、たとえ同じEvo4や現行のEvo5/TRF416のような低重心のクルマであっても、
    いまどきのグリップが低いコントロールタイヤに合わせるには、横Gのピーク値を
    下げないといけないので(横Gをタイヤグリップ限界内に抑える必要がある)、
    ロール量を増やしてロール時間を稼ぎ、発生するGを「散らす」必要があり、
    そうするとキャンバー変化の制御についても考え方を変えないといけないわけです。

    既にタイヤ側では、そうしたシチュエーション変化に対応して、
    トレッド面の形状が丸くなっているものが主流になってきています。
    以前の、キャンバー変化を抑えたサスジオメトリでタイヤを垂直に保つことを諦め、
    ある程度ロールしても接地面積の急激な変化が起こらないようにするには、
    トレッド面を丸くしたほうが有利なわけです。
    トレッド面の丸いタイヤは、バイアスタイヤのようなもので、接地面積が狭くなるため
    ピーク性能やライフの点ではトレッド面が平坦なタイヤより劣りがちですが、
    ピーク性能をの追求から一歩引いているタイヤが主流のいまどきのレースシーンには
    適っている形状です。

    ショートリバサスは、このような最新のレース傾向の下で出てきたモノなので、
    グリップが低めの条件でロールを稼ぐセットアップに向いているわけです。
    ハイグリップタイヤでサスを固めてガンガン走るようなケースには標準のリバサスの
    ほうが適することが多いですが、プロドライバーが競う(したがって雑誌にも
    取り上げられやすい)いまどきのオープンレースではコントロールタイヤとタイヤの
    複数ヒート使い回し(従ってピーク性能を追求しにくい)が主流なので、
    ショートリバサスのオンパレードになってしまうわけです。

    あくまでも、自身が走る状況に応じて最適設定は変わる、ということです。
    ワークスのセッティングがそのまま自分に当てはまるとは思わないほうがいいです。
    (ヒントを得ることは重要ですけど)
    自分なりにポリシーを持ってセットアップすることを心がけ、
    その考えが妥当かどうかを常に見直していくことができるかどうかが、
    自分にフィットするクルマを作れるかどうかのキモと心得ましょう。
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 264 ] / 返信無し
■265 / 2階層)  Re[2]: ショートリバサスのメリット
かきぴ 新人(2回) 2008/11/19(Wed) 22:58:15 [ID:H5kHDzVk]
    ふぇら〜り伊藤様、丁寧な解説ありがとうございます。
    大変細かく説明して頂き、今までの疑問がようやく解決できました。
    RCも実車もいかにタイヤを上手く使えるか、ですね。
    しかし、本当に奥が深いですねー。
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 264 ] / ▼[ 267 ]
■266 / 2階層)  Re[2]: ショートリバサスのメリット
Honda党 新人(4回) 2008/11/30(Sun) 02:04:55 [ID:Ls1I1SSx]
    こんばんわ.Honda党です.

    ロール時間とGについて以前からよく分かってなかったのと,
    今回考え直しても分からなかったのとでこの機会に質問させて頂きます.

    >いまどきのグリップが低いコントロールタイヤに合わせるには、横Gのピーク値を
    >下げないといけないので(横Gをタイヤグリップ限界内に抑える必要がある)、
    >ロール量を増やしてロール時間を稼ぎ、発生するGを「散らす」必要があり、
    >そうするとキャンバー変化の制御についても考え方を変えないといけないわけです。

    横Gの限界がタイヤ,輪荷重および接地面などで決まるとは思うのですが,
    タイヤなどの条件が限られてる中でピーク値が下がってしまう場合に,
    そのピーク値を下げてもGの平均値が出来るだけ下がらないように
    ロール量を増やして,ロール時間を稼ぐという理解で正しいでしょうか.
    (「Gを散らす」というのを「ピークを出すのではなく平均を上げる」と
    解釈したのですが…)
    この段階で間違っているようなら教えてください.

    上記の解釈で正しいようであれば,ロール量を増やすと,
    タイヤの接地がベストなロール角まで時間的にもストローク量的にも
    遠くなってしまうように思います.
    (ロール角MAXのとき,タイヤの接地状態がベストという前提の下ですが…)
    そうなると,MAXのロール量に行き着くまで時間がかかり,GがなかなかMAXに
    達しないので,平均のGは落ちてしまうように思います.
    確かにGのピーク値は小さくなるように思うのですが,あまりロールさせずに
    タイヤのぎりぎりのGをコーナーに入ってすぐ立ち上げてしまうほうがGの
    平均値は高くなるように思うのですが,どうなんでしょうか?
    この考えではロール時間を稼ぐということのメリットが分かりません.
    よろしければ,ロール時間の考え方とともにメリットを教えていただけると
    助かります.

    私自身,頭の中の整理が不十分で質問が伝わりにくいかも知れませんが,
    分かりにくい部分を指摘していただけたらできるだけ伝えられるよう
    努力するので,宜しくお願いします.

[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 266 ] / ▼[ 268 ]
■267 / 3階層)  Re[3]: ショートリバサスのメリット
ふぇら〜り伊藤 大御所(632回) 2008/12/03(Wed) 22:22:31 [ID:OlySNDkm]
    遅くなりましたが回答させていただきます

    No266に返信(Honda党さんの記事)

    > >いまどきのグリップが低いコントロールタイヤに合わせるには、横Gのピーク値を
    > >下げないといけないので(横Gをタイヤグリップ限界内に抑える必要がある)、
    > >ロール量を増やしてロール時間を稼ぎ、発生するGを「散らす」必要があり、
    > >そうするとキャンバー変化の制御についても考え方を変えないといけないわけです。
    >
    > 横Gの限界がタイヤ(の摩擦力),輪荷重および接地面(積)などで決まるとは思うのですが,

    その通りです。タイヤが摩擦力の限界を超えて仕事をすることはあり得ません。
    いかにムダなく、四輪の摩擦をできるだけコース全周で使い切れるかがタイムに響きます。

    > タイヤなどの条件が限られてる中でピーク値が下がってしまう場合に,
    > そのピーク値を下げてもGの平均値が出来るだけ下がらないように
    > ロール量を増やして,ロール時間を稼ぐという理解で正しいでしょうか.
    > (「Gを散らす」というのを「ピークを出すのではなく平均を上げる」と
    > 解釈したのですが…)
    > この段階で間違っているようなら教えてください.

    概ね正しく伝わっているようですけれども、1点、誤解があります。
    >「Gを散らす」というのを「ピークを出すのではなく平均を上げる」と解釈
    ・・・という部分ですが、
    「ピークの最大値を下げる」というだけの意味です。
    (平均が高いか低いか、というのは別次元の話)
    もともと性能が相対的に低いタイヤへの対応、が前提なので。

    もちろん、なるべく平均を高く維持したいという希望はあるのですが、
    それは常に「タイヤなり」であって、ピークの高い低いとは関係ありません。
    「摩擦力をできる限り長時間、最大限引き出すこと」が「タイヤを使い切る」という
    言葉の真意である限り、平均値はピークがどうであろうと常に「そのタイヤのMAX」
    が目標になるはずです。

    性能が相対的に低いタイヤは、ピーク入力を受け入れる「懐」に余裕がないので
    簡単に限界を超えてスリップしてしまいます。
    だからピークの尖りを「丸める」必要がある、というわけです。
    もちろんタイヤと路面のグリップレベルによりけりですが。

    > 上記の解釈で正しいようであれば,ロール量を増やすと,
    > タイヤの接地がベストなロール角まで時間的にもストローク量的にも
    > 遠くなってしまうように思います.
    > (ロール角MAXのとき,タイヤの接地状態がベストという前提の下ですが…)

    そのとおりです。

    > そうなると,MAXのロール量に行き着くまで時間がかかり,GがなかなかMAXに
    > 達しないので,平均のGは落ちてしまうように思います.

    ここで言っているGというのは、加重移動によってタイヤ接地面に垂直にかかる
    縦Gおよびその結果コーナリングフォースとして発生する横Gのことだと思いますが、
    そのとおりです。それがロール量を増やす狙いですから。
    グリップの低いタイヤ・路面なら、ピークのみならず平均Gも落とさないと、
    限界を超えてスリップダウンしてしまいます。

    > 確かにGのピーク値は小さくなるように思うのですが,あまりロールさせずに
    > タイヤのぎりぎりのGをコーナーに入ってすぐ立ち上げてしまうほうがGの
    > 平均値は高くなるように思うのですが,どうなんでしょうか?

    程度問題です。
    確かに、あえてGをかけてタイヤを路面に押し付けるほうが、より積極的に
    タイヤを使うことが可能です。摩擦力は圧力に比例してアップする性質があるので、
    同じ摩擦係数の素材(タイヤ)でも、圧(=G)をかけるほうがよりグリップします。

    でも、ここでよく考えて欲しいのですが、確かにバネを固めれば、絶対値としての
    「圧」は上がりますが、これはあくまでも「ピーク値」です。
    圧を得られる時間は短くなりますから、コーナー全域にわたってGを維持できません。
    つまりGをかけてグリップを得た瞬間、そのグリップを一気に使って鋭角的に曲がる、
    という曲がり方にならざるを得ません。
    これはタイヤのライフや構造にはキツい走り方です。
    低速ヘアピンの多いコースならばこのようなセットアップと走りは有効です。
    しかし、緩い高速コーナーが多いレイアウトではこれではピクピクでダメダメです。
    すべての路面でオールマイティーなセットアップはないのです。

    重要な点は、バネを固めても、全体的なコーナリングパワーが必ずしも劇的に増える
    わけではないという点です。緩やかにロールさせるよりは多少は有利なはずですが。

    それと、
    バネが硬すぎればタイヤは路面を上滑りしますし、柔らか過ぎればフニャフニャで
    Gのピークが出る頃にはとっくにコーナー脱出体制に入っており・・・みたいな状況で
    どっちとも、ベストなコーナリングはできません。

    目標は
     「コーナー頂点手前付近でサスがフルボトムし最大Gが出て、かつ、
      その時になおタイヤグリップが破綻していない」
    そういうバネの硬さとそれに見合ったストロークのバランスです。

    このとき重要なのは、「ストロークが先か、バネの硬さが先か?」という問題。
    私は現在のところ、バネの硬さが先で、ストロークはその結果だと考えています。
    柔らかいバネを使えば、十分な反発力(車高維持など)を確保するために必然的に
    ストロークを稼いだり、車高を上げたりしなければならない、ということであって、
    まずストロークありき、ではないというわけです。
    (もちろんオフロード走行などでストローク優先のケースもないわけではないですが)

    > この考えではロール時間を稼ぐということのメリットが分かりません.
    > よろしければ,ロール時間の考え方とともにメリットを教えていただけると
    > 助かります.

    グリップの低いタイヤと高いタイヤでは、コーナリングスピードが違いますよね。
    グリップ限界が違うのですから当然です。
    コーナリングスピードが違う、ということは、コーナーを旋回している時間も
    変わってきます。1/100〜1/1000秒単位の話ですが、確実に差があります。

    ここで議論している「ロール時間」というのは、まさにそうしたわずかな差です。
    わずかな差ですが、その差を放置してしまうと、
    ロールの速度・時間とコーナー頂点にクルマが到達するタイミングにズレが生じて
    「コーナーを過ぎたあたりでようやくロールピークが来た」とか
    「コーナー入り口早々にいきなりGのピークが出ちゃった」みたいなことに
    なってしまい、コーナリング中に生じる加重移動をムラなくタイヤに伝えることが
    できず、結果、タイヤ性能をフルに引き出せません。
    そうならないように調整するのが、バネの硬さであり、ストロークであると。

    先ほども書いたとおり、最もGをタイヤグリップに変換したい場所は、
    「コーナー入り口からちょっと先に入ったとこ〜コーナー頂点手前(脱出開始直前)」
    までの区間で、ここで最大の旋回パワーを得たいわけですから、
    この区間でサスがフルボトムし、ロール角が最大になる「タイミング」が得られる
    ように、バネとオイルとストロークで「時間調整」する必要があるわけです。
    ダンパーユニットとして同じ反発力を得るにしても、0.5のバネ硬度にストローク2と
    いうのと、2のバネ硬度にストローク0.5というのとでは、まったくロールの速度と
    Gのかかり方が違ってきますから、最適な組み合わせを選ぶ必要があるわけです。
    (オイルは反発力に影響する要素ではありませんが、ロールスピードには影響するので
     Gを考える際には合わせて考慮する必要があります)

    そんなわけでではでは
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 267 ] / ▼[ 269 ]
■268 / 4階層)  Re[4]: ショートリバサスのメリット
Honda党 新人(5回) 2008/12/05(Fri) 01:09:18 [ID:Ls1I1SSx]
    ふぇら〜り伊藤様,返信ありがとうございます.

    丁寧な説明でかなり理解できたように思います.
    自分の頭を整理するついでに,以下自分なりにまとめてみました.

    1.まず,横軸にあるコーナーでのコーナリング時間,縦軸に
    発生させた横G(=タイヤにかかる圧)を取ると,
    横Gは速度(の2乗)に比例しているので
    同じコーナーの距離をぬけるためにはコーナリング時間と横Gの
    グラフの面積が同じになればよい.(若干違いますが概念的には…)

    2.ここでタイヤの発生できる最大GをGmaxとすると
    理想的にはGmaxをはじめからおわりまで発生させていれば
    タイヤの持つ限界でコーナリング時間を最短に出来る.

    3.しかし実際にはそのようなGの発生のさせ方は不可能なので
    それに出来るだけ近づくようにセッティングする.ここでの
    ベストなセッティングはGmaxを超えないように出来るだけ早く
    Gmax付近に達し,これをグラフの面積が同じ(くらい)になるまで
    維持し,出来るだけ速やかにGを落とすことになる.

    4.ここでタイヤの限界を下げるとGmaxが小さくなるので,理想の
    コーナリング時間が長くなる.(グラフは縦につぶれて,その分横に広がる)

    5.もしこのタイヤで同じセッティングだと横GがGmaxを超えていて発生しない.
    実際には圧が高くなりすぎるのである圧(=G)を超えるとコーナリング中に
    破綻する.

    6.したがって,この圧を下げるためにセッティングをしなおす必要があり,
    具体的にはバネを柔らかくして圧を上げにくくし,そのタイヤのGmaxで
    3と同じようにセッティングしなおす.


    と,こんな感じであっていますかね?(間違っていれば教えてください…)

    私が分からなかったのは,4でコーナリング時間が絶対的に増えてしまうから
    セッティングを「ロール時間を稼ぐ(=限界のコーナリング時間に合わせる)」
    方向に持っていくことに頭が及ばなかったからです….
    バネを柔らかくすることで,圧がオーバーシュートせずタイヤ限界内で走れるという
    だけでなく,ロール量を増やしロール時間を稼ぐ(ダンパーの仕事でもありますが)
    ということにもつながっていることが分かってきました.

    そう思うとやはり夏と冬では路面温度が違いすぎてセッティングが変わるのも
    当然ですね.最近夏ごろから結構放置していた車を走らせに行ったところ,
    セッティングがあっていなくて,柔らくしていったらしっくりきたと
    思ったのですが,グリップだけではなく,ロール時間もあってきたから
    なんでしょうかね.納得です.次はダンパーを合わせないと….

    やはり理論がついてきて挙動の予測が出来ると,
    セッティングの方向性はかなり出しやすいですね.
    (そのせいで迷宮入りすることもありますが….)
    ラジコンは本当に勉強になります.

    最後になりましたが,たいした内容でもなくこんなに長々と書いてしまって,
    ここまで読んでいただいた方には恐縮です.ありがとうございました.
    また宜しくお願いします.
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 268 ] / ▼[ 270 ]
■269 / 5階層)  Re[5]: ショートリバサスのメリット
ふぇら〜り伊藤 大御所(633回) 2008/12/05(Fri) 16:57:37 [ID:OlySNDkm]
    > 2.ここでタイヤの発生できる最大GをGmaxとすると
    > 理想的にはGmaxをはじめからおわりまで発生させていれば
    > タイヤの持つ限界でコーナリング時間を最短に出来る.

    そのとおりです。速いドライバーはそのことを実践しています。
    (理屈が分からなくても、ラップタイム更新したときの走り方の経験を積み上げてそうなっていくもの)

    > 3.しかし実際にはそのようなGの発生のさせ方は不可能なので

    必ずしも不可能ではありませんよ。むしろトップドライバーはかなり理想的な操作を
    しています。だからこそ差が出ないため限界ギリギリバトルになるわけで

    > それに出来るだけ近づくようにセッティングする.ここでの
    > ベストなセッティングはGmaxを超えないように出来るだけ早く
    > Gmax付近に達し,これをグラフの面積が同じ(くらい)になるまで
    > 維持し,出来るだけ速やかにGを落とすことになる.

    理屈ではそういうことになりそうですが、それだと実践に落とし込むのが分かりずらいので、
    具体的に言いますと、
    「タイヤスリップによるアンダー/オーバーステアを出さない範囲でメいっぱい曲がれるようにする」
    「コーナーのクリッピングポイントで車体のロールが最大値になるように
     バネ・オイル・ピストン・ストローク・スタビを調整する」
    ということになると思います。
    実際にはたくさんコーナーがあるので、どのコーナーに合わせ込んで調整するかは
    ドライバーのクセや考え方に沿って考える(妥協する)必要があり、そこが
    セクターによって速いドライバーが違ってくる、というレースの面白さにもなります。

    > 4.ここでタイヤの限界を下げるとGmaxが小さくなるので,理想の
    > コーナリング時間が長くなる.(グラフは縦につぶれて,その分横に広がる)
    >
    > 5.もしこのタイヤで同じセッティングだと横GがGmaxを超えていて発生しない.
    > 実際には圧が高くなりすぎるのである圧(=G)を超えるとコーナリング中に
    > 破綻する.

    面圧の上昇に伴って摩擦力がリニアに無限大に増加すればいいのですが、実際には
    摩擦力の増加は2次関数の曲線を描いて上限が出てくるので、摩擦力を超える
    遠心力が働くと、タイヤが路面から剥離→グリップ喪失→アンダー/オーバーステア、です。

    「発生しない」というのはたぶん認識としては違っていて、
    与えられた横GがGMaxを超えた時点で、摩擦のバランスが崩れてしまうので
    発生していた摩擦はいったん失われるはずです(つまりタイヤがスリップする)。
    そうすると横Gが減って、次の瞬間にGMaxの範囲内に横Gが戻ってきますので
    また摩擦が戻ってくると。
    限界的な走行場面においては、すべての瞬間においてその繰り返しです。

    > 6.したがって,この圧を下げるためにセッティングをしなおす必要があり,
    > 具体的にはバネを柔らかくして圧を上げにくくし,そのタイヤのGmaxで
    > 3と同じようにセッティングしなおす.

    そのとおりです。


    > 私が分からなかったのは,4でコーナリング時間が絶対的に増えてしまうから
    > セッティングを「ロール時間を稼ぐ(=限界のコーナリング時間に合わせる)」
    > 方向に持っていくことに頭が及ばなかったからです….
    > バネを柔らかくすることで,圧がオーバーシュートせずタイヤ限界内で走れるという
    > だけでなく,ロール量を増やしロール時間を稼ぐ(ダンパーの仕事でもありますが)
    > ということにもつながっていることが分かってきました.

    もっと手っ取り早く理解できる方法は、
    ハイグリップタイヤでベストで走れるセッティングを出しておいて
    (これは普通のレース用に走るセットでいいのです)
    そのセットのまま、キット標準タイヤとか、ドリフトタイヤを履いてみることです。
    そうすると、ステアリングの切り始めですぐにロールが最大になって、
    (ていうか、見た目まったくロールしてないくらいサスの動きがガチガチになるはず)
    コーナリング中(クリッピングポイントに向かって)にはまるでロールが
    進んでいかない(つまり入り口でロールが終わっちゃってる)ことに気づくはずです。

    つまりこれが「Gとロール設定のアンバランス」です。
    例えばドリタイヤをしっかりグリップさせて走ろうと思えば、
    クリッピングポイントまでジワーっとボディが傾いていくような
    もっとフニャフニャなバネを用意してやらないといけません。
    (そんなバネ、普通売ってませんが)
    キット標準タイヤなら、そこまで柔らかくしなくてもいいですが、考え方は同じです。

    ただし、以上はあくまでも教科書的な「原理原則」に基づいた話です。
    実際のレースでは、あえて硬いバネをグリップの低いタイヤに組み合わせて、
    瞬間的にタイヤに強いGを入力してグリップを作り出し、強引に曲げちゃう、という
    手法も場合によっては有効だったりします。でもその場合は、Gが抜けたとたんに
    グリップしなくなって運転が難しくなるので、良し悪しだし程度問題です。

    > やはり理論がついてきて挙動の予測が出来ると,
    > セッティングの方向性はかなり出しやすいですね.

    一時期(今でもそうなのかも知れませんが)、
    「実車の理論とRCの挙動は違うから」ということでRCの挙動解析やパワーソース関係の
    現象解析について否定的な見方が蔓延していた時代がありました。
    自分の感覚では1990年代中まではそうだったように感じます。
    しかし、それは構築されていた「理論」が中途半端だったり、正確に事象を把握
    できていなかったために多々の「誤解」を含んでいたからであって、
    起こっている現象をより正確に理解し、反証を積み上げて理論を再構築していくという
    科学的なアプローチを積み重ねていくことで、今ではほとんどの現象を
    論理的に説明可能になってきています。ひるがえって実車のほうでは性能が格段に
    上がってきて、まるでRCのような挙動を見せるようになってきましたしね。

    「クルマを速く走らせようとする」という行為は科学そのものです。
    マンガのような「ミラクルな走り」なんていうのは、絶対にあり得ません。
    「理屈抜きに速い」なんていうのは「宗教」です。
    速い人、速いクルマには、必ず「理由」があるのです。

    RC雑誌でも大人の読者が増えてきたせいか、90年代後半頃からこうした科学的な
    アプローチによる記事が見られるようになってきました。
    個人的には、とても良い傾向だと思います。
    難しい話をイヤがる人もいるのは分かっていますが、「道具を使うスポーツ」で
    道具を使いこなす理屈を無視してレベルアップしていくことは、まず無理です。
    ゴルフでもテニスでも野球でも何でも、上達には必要最低限の理論を押さえることが
    必須です。ホビーRCはわずか40年の歴史の中で、「先輩スポーツ」たちが100年以上
    かけて培ってきた「文化」にようやく近づいてきたわけです。

    RCTもそういう趣旨で始めたサイトですので、こういう考察をこれからもどんどん
    やっていけたら本望です。
    いわゆる一般的な「初心者板」とは全然イメージ違いますが、それでいいのです!
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 269 ] / ▼[ 271 ]
■270 / 6階層)  Re[6]: ショートリバサスのメリット
Honda党 新人(6回) 2008/12/07(Sun) 23:36:13 [ID:Ls1I1SSx]
    ふぇら〜り伊藤様
    返信ありがとうございます.

    >> 3.しかし実際にはそのようなGの発生のさせ方は不可能なので

    >必ずしも不可能ではありませんよ。むしろトップドライバーはかなり理想的な操作を
    >しています。だからこそ差が出ないため限界ギリギリバトルになるわけで

    なるほど.そういう世界が上には広がっているのですね.
    まだまだ未知の領域で「不可能」と決めてかかっていました.
    少しずつでもその領域に近づけていければと思います.
    でもこれで目標が上がったので,やる気も上がってきました.

    >「発生しない」というのはたぶん認識としては違っていて、
    >与えられた横GがGMaxを超えた時点で、摩擦のバランスが崩れてしまうので
    >発生していた摩擦はいったん失われるはずです(つまりタイヤがスリップする)。
    >そうすると横Gが減って、次の瞬間にGMaxの範囲内に横Gが戻ってきますので
    >また摩擦が戻ってくると。

    少し思ったのですが,上記のように摩擦がいったん失われて,
    横Gが減って摩擦が戻ってくるというのはなんとなく分かるのですが,
    これは一般に(操作に関係なく)起こる現象なのでしょうか?

    実際に走行しているとは摩擦が失われたときにオーバーかアンダーの
    どちらかが出て,このとき車体の向きがコーナーに対して変化していくこと
    考えると上記のように勝手には摩擦が戻ってこないように感じます.

    これについて自分なりに考えて行き着いたのは,
    小さい視点で見たら一瞬で摩擦が減って,戻ってを繰り返していながら,
    大きい視点で見たらそのタイヤが外に外に出て行く(フロントならアンダー)
    ということかな?と解釈しているのですが,どうでしょうか?
    (「限界的な走行場面においては、すべての瞬間においてその繰り返し」
    とおっしゃられたことにも一致しているように思いますし.)

    そう考えると,これを利用して走るほうが下手に操作して曲がるより
    速いのかなと思うのですが(摩擦が減ったときに激しくGが落ち込むとしたら
    別ですが),速い人はこのへんを積極的に利用してGmax付近を使っているの
    ですかね.それとも,そんなことせずに「腕で」Gを維持しているんでしょうか….

    思い返せば(アンダーな車だと)全開に近い状態で大きめのRの
    コーナーを曲がれたりして,自分でも「速いかな〜」と思ったりするんですが.
    もちろん特有のR(コーナー?)だけですが,これがいわゆる
    「コーナーにあわせる」ということだとそのときは漠然と考えていましたが,
    上記のようなことが起こった結果として,勝手にGが高く維持されているんですかね.

    これをもっと簡単に考えれば,Gと速度(とヨーモーメントもですが)が
    釣りあうR(G(=a)=v^2/R)というだけとも言えそうですね.
    (ただヨーモーメントがくせもののような気が…)

    >RCTもそういう趣旨で始めたサイトですので、こういう考察をこれからもどんどん
    >やっていけたら本望です。
    >いわゆる一般的な「初心者板」とは全然イメージ違いますが、それでいいのです!

    こうおっしゃっていただけると,心おきなく質問できます!
    私としても「これって入門者フォーラムだけど,一般的な(シャシーに因らない)
    セッティングの質問ってどこでしたらいいのかな」と思っていましたので.
    今後は自分からも積極的に提案して皆さんと色々考えていけたらと思います!
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 270 ] / ▼[ 272 ]
■271 / 7階層)  Re[7]: ショートリバサスのメリット
ふぇら〜り伊藤 大御所(634回) 2008/12/09(Tue) 00:09:01 [ID:OlySNDkm]
    > >「発生しない」というのはたぶん認識としては違っていて、
    > >与えられた横GがGMaxを超えた時点で、摩擦のバランスが崩れてしまうので
    > >発生していた摩擦はいったん失われるはずです(つまりタイヤがスリップする)。
    > >そうすると横Gが減って、次の瞬間にGMaxの範囲内に横Gが戻ってきますので
    > >また摩擦が戻ってくると。
    >
    > 少し思ったのですが,上記のように摩擦がいったん失われて,
    > 横Gが減って摩擦が戻ってくるというのはなんとなく分かるのですが,
    > これは一般に(操作に関係なく)起こる現象なのでしょうか?
    >
    > 実際に走行しているとは摩擦が失われたときにオーバーかアンダーの
    > どちらかが出て,このとき車体の向きがコーナーに対して変化していくこと
    > 考えると上記のように勝手には摩擦が戻ってこないように感じます.

    摩擦力と「ステアリングバランス」の問題を混同していませんか?
    ステアリングバランスは、摩擦の大きさとは無関係です。単純に前後タイヤグリップの
    力関係の問題です。
    過大なGに対してタイヤが路面から剥離して摩擦力を失うのは、ステアリングバランス
    とは関係なく、タイヤの摩擦力を超えるGの入力があればいつでも起こります。
    それがフロントタイヤだけに起きればアンダーステア、リヤタイヤに起きればオーバーステア、
    両方に同時に起きれば「グリップ不足」
    (ニュートラルステアのままオーバースピードでアウトに膨らむ)
    と表現されるだけのことです。

    > これについて自分なりに考えて行き着いたのは,
    > 小さい視点で見たら一瞬で摩擦が減って,戻ってを繰り返していながら,
    > 大きい視点で見たらそのタイヤが外に外に出て行く(フロントならアンダー)
    > ということかな?と解釈しているのですが,どうでしょうか?
    > (「限界的な走行場面においては、すべての瞬間においてその繰り返し」
    > とおっしゃられたことにも一致しているように思いますし.)

    そのとおりです。
    私たちが通常見かける「限界的な現象」というのは、ミクロな視点でみると
    2つの状態が非常に高速に入れ替わっている状況であることが多いです。
    ここで議論している「摩擦の限界的な状態」というのは「摩擦が失われる瞬間」と
    「摩擦が回復する瞬間」を行き来している状態なわけです。

    余談ですが、摩擦力の最大値は「静止状態から動き出す直前」に得られる、というのも
    これで説明がつきます。
    動摩擦状態は「静摩擦状態のなかに摩擦が失われる瞬間が断続的に生じた状態」と
    読み替えることができるため、連続した静摩擦状態よりも当然に摩擦力が減る、と
    いうわけです。


    > そう考えると,これを利用して走るほうが下手に操作して曲がるより
    > 速いのかなと思うのですが(摩擦が減ったときに激しくGが落ち込むとしたら
    > 別ですが),速い人はこのへんを積極的に利用してGmax付近を使っているの
    > ですかね.それとも,そんなことせずに「腕で」Gを維持しているんでしょうか….

    基本的にはステアリングの切り方とスロットルワークで前後左右のGの発生を調整します。
    ゴチャゴチャ言うより実車を運転すれば話は早いです。
    コーナーで、体が外に持っていかれる重力をできるだけ均等にするには
    どのようにステアリングを操作すれば良いのか? という問題です。
    「藤原とうふ店」のAE86が水をこぼさないように峠を曲がるためにどうしていたか?
    というのと全く同じ話です(まぁアレは漫画ですが、理屈はリアルです)。


    > 思い返せば(アンダーな車だと)全開に近い状態で大きめのRの
    > コーナーを曲がれたりして,自分でも「速いかな〜」と思ったりするんですが.
    > もちろん特有のR(コーナー?)だけですが,これがいわゆる
    > 「コーナーにあわせる」ということだとそのときは漠然と考えていましたが,
    > 上記のようなことが起こった結果として,勝手にGが高く維持されているんですかね.

    アンダーな車であれば、挙動が安定するので
    全開状態でコーナーを曲がりやすくなりますが、
    フロントタイヤを路面に引っ掛けながら走っている状態なので、
    その部分で駆動力をロスしています。前後タイヤの性能発揮にムラが出ている状態なので
    最大限のパフォーマンスが得られず、絶対的な速度は理想状態より劣りますし、
    当然タイムも遅くなります。アンダーステアのクルマでは、決してベストタイムは出ないものです。

    目標とすべきは、若干オーバーステア気味のクルマをきちんと制御しながら
    走らせられるようになることです。実車ではこれが実践されています。
    ただ、ここにも落とし穴があって、単に弱オーバーならいい、というのではなくて、
    基本は、コーナリング限界値のカギとなるリヤタイヤのグリップありき、です。
    弱オーバーというのは、あくまで「バランス」の話であって、
    「絶対値としてのリヤグリップ」が低ければ、低い次元でまとまってしまいます。
    高い次元でパフォーマンスを発揮するには、リヤが最大限グリップしていることが
    大前提です。そのうえでフロントグリップが若干勝っている状態が望ましいと。

    理想は「ステアリングはコーナー進入のきっかけを作るだけに使って、あとは極力
    ステアリングを真っ直ぐにして走る」ことだと言われます。それが駆動ロスを最も
    回避できる方法だからです。舵角はあればあるだけロスになります。
    つまり、コーナーではフロントタイヤ周辺を回転軸にある程度ドリフト状態になって
    いるわけです。実車レース写真を見ればどういう状況か容易に理解できるはずです。

    ただ、RCでは、実車ほどステアリング操作に余裕がないので、
    (挙動を見ながらの操作なのでどうしてもワンテンポ遅れる)
    実車ほど極端なことはできません。それでも、トップドライバーになるほど
    「ピクピク」の車を上手に御すことによって、コーナーを鋭く突いて最小回転半径で
    素早く回る、ということを実践しています。実際にそれが一番速いわけですから。

    ただ、本当にオーバーステアなクルマだと、制御が不可能でタイムが出ないので、
    現実的な目標としては、
    「アクセルオンで弱アンダー、アクセルオフで弱オーバー」な範囲に仕上げて、あとは
    コーナーごとに、アクセルワークも含めた操作でコーナーごとのステア特性を
    調整する、ということになります。これは私自身も実際にやっていることです。
    実車では、アクセルワークに加えて、前後スタビの調整(走行中にコーナーごとに切り替える)
    も入ってくるのですが、RCでは現状、そこまでの技術はまだないので無視します。

    > これをもっと簡単に考えれば,Gと速度(とヨーモーメントもですが)が
    > 釣りあうR(G(=a)=v^2/R)というだけとも言えそうですね.

    理論的にはそういうことになりますが、実際には上述のとおり、
    アクセルワークによる前後方向の加重移動と、それによる前後タイヤグリップの
    バランス調整、という要素が加味できるので、調整幅はそれなりにあります。
    でなければ、サーキットでのダンパーセッティングは非常に困難なものになるはず
    ですが、実際にはかなりルーズな調整で間に合ってしまっています。
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/

▲[ 271 ] / 返信無し
■272 / 8階層)  Re[8]: ショートリバサスのメリット
Honda党 新人(7回) 2008/12/11(Thu) 23:32:31 [ID:Ls1I1SSx]
    ふぇら〜り伊藤様,返信ありがとうございます.

    返信が遅くなって申しわけありません.

    >摩擦力と「ステアリングバランス」の問題を混同していませんか?
    >(中略)
    >フロントタイヤだけに起きればアンダーステア、リヤタイヤに起きればオーバーステ>ア、
    >両方に同時に起きれば「グリップ不足」
    >(ニュートラルステアのままオーバースピードでアウトに膨らむ)
    >と表現されるだけのことです。

    確かに考え方が若干ずれていました.ミクロな視点とマクロな視点とを
    ごっちゃにしていて….
    要は摩擦を失った結果としての挙動ということですよね.

    >アンダーな車であれば、挙動が安定するので
    >全開状態でコーナーを曲がりやすくなりますが、
    >フロントタイヤを路面に引っ掛けながら走っている状態なので、
    >その部分で駆動力をロスしています。前後タイヤの性能発揮にムラが出ている状態な>ので
    >最大限のパフォーマンスが得られず、絶対的な速度は理想状態より劣りますし、
    >当然タイムも遅くなります。アンダーステアのクルマでは、決してベストタイムは出>ないものです。

    なるほど.確かに横Gは仮に出ていても,駆動力においてロスがあるということには
    頭が回っていませんでした.「タイヤの限界を使えればそれだけで速い」という
    観念が真っ先にあったもので….

    >現実的な目標としては、
    >「アクセルオンで弱アンダー、アクセルオフで弱オーバー」な範囲に仕上げて、あと>は
    >コーナーごとに、アクセルワークも含めた操作でコーナーごとのステア特性を
    >調整する、ということになります。

    かなり目標というか理想とする状態が分かってきました.

    私も自分なりに立ち上がりで弱アンダーくらいを目指してセッティングしていて,
    それなりの走りにはなってきたのですが,コーナー進入時にも
    アンダーが出てしまい,実際には減速で前荷重にして曲げるようにしていました.
    (M04Lで4WDに負けない立ち上がりを目指していたのですが.)
    方向性としては間違ってはいないみたいなので,よかったです.
    今は,もっと進入初期での荷重移動を少しの減速Gで素早く行えるよう
    セッティングしています(しているつもりです…).

    どんどん脱線していきますね….すいません.

    >> これをもっと簡単に考えれば,Gと速度(とヨーモーメントもですが)が
    >> 釣りあうR(G(=a)=v^2/R)というだけとも言えそうですね.

    >理論的にはそういうことになりますが、実際には上述のとおり、
    >アクセルワークによる前後方向の加重移動と、それによる前後タイヤグリップの
    >バランス調整、という要素が加味できるので、調整幅はそれなりにあります。

    そうですね….最近は寒さのせいで走らせる時間より考える時間が
    圧倒的に多くなってきて考えることばかりに集中してしまっているもので,
    変に理屈っぽく考えてしまいます.
    もっと思ったように走らせることができるよう練習するのが先ですかね.
    とはいえ,M04に冬の屋外(しかも早朝とか)は….いい練習ですかねw.

    だいぶ勉強になりました.
    また何か間違っているようでしたらご指摘お願いします.
    こうしていろいろ考えていると質問したいことが溜まってくるので,
    考えて行き詰ったらまたお世話になるかと思います.
[ 親 263 / □ Tree ] 返信/引用返信 削除キー/


HOME HELP 投稿画面ログイン/ユーザー登録(無料) ツリー表示 トピック表示 発言ランク 検索 過去ログ



- Child Tree -