お風呂(1985.春)
お父さんとお風呂です。麻子ちゃんをお風呂に入れるのは、お父さんの役目でした。
それは、麻子ちゃんが中学1年生の夏休み前まで、続いていました。
麻子ちゃんは、スポンジをかじっています。そんなもの口に入れて大丈夫?と思う前に、
やっぱり吹き出してしまいます。赤ちゃんって、何をやってもかわいくて、家の中が明るくなります。
麻子ちゃんの笑っている顔、おかしなしぐさ、それを見ているときが一番幸せでした。そんな気持ちは、
麻子ちゃんが中学生になっても変わりませんでした。麻子ちゃんには迷惑なことだったかもしれませんね。
お風呂に浮いているピンクの船は、温度計です。この温度計も懐かしいです。その後も長い間使っていました。
でも、今はもうないかもしれません。
お風呂も時代を感じさせますね。当時の公団の団地には、シャワーというものはありませんでした。
お湯の出る蛇口もないので、お湯が減ったら、横の水道から水を足して、追い炊きします。後ろに見える
ドアは、風呂釜のあるベランダに出るドアで、これも鉄製ですから、隙間風が入ります。よくこんな環境で、
心臓病の麻子ちゃんが死なずに育ったものです。人間って、結構強いんだ、そう思いましたね。