ヤ ン モ コ (1)、(2)、(3)  〜tenten(アドフォーカススタジオ)

以前からtentenではモコ谷塾というライティングセミナーをやっていましたが、私はきちんとライティングの基礎について学んだことがなかったので、ちょっと参加しづらいと感じていました。この度初心者を対象として「ヤングモコ谷塾(ヤンモコ)」をやっていただけるとのことで、これはいい機会だと思い参加しました。ここで学ぶことは、スタジオ撮影にとどまらず、屋外で撮影するにあたっても応用がきくものでして、大変勉強になりました。



■第1回 光源の大きさと距離

2004年1月25日 (M)李里


光源の大きさと光の柔らかさ

光の性質を表すのに「柔らかい」、「固い」という言葉を使う。

「固い光」:光が当たっているところと影との境目がくっきりとした状態。
小さい光源を被写体に当てた時に、光が遮られたところに、くっきりした影が発生する。

「柔らかい光」:光が当たっているところと影との境目がグラデーションのようになっている状態。
光源が大きくなると、小さい時よりも被写体に対していろんな角度から光が当たるようになるので、本来影となるところにも光が当たって、影がもやもやして薄まっていく。このもやもやがグラデーションになる。

光源の大きさが固定の場合、光源を被写体に近づけていくと、光は柔らかくなる。
光源が大きくなった時と同じように、いろんな角度から被写体に光が当たるようになるため。

また、光を拡散(ディフューズ)させ光源を大きくするるために、光源の前にトレーシングペーパーを垂らしたものを置いたりするが、光源とトレペの位置は、近い時よりも離した時の方が、柔らかくなる。
ストロボの光が放射状に広がるので、トレペと光源の位置を離すと、トレペを通って拡散して出てくる光が大きくなるため。
ヘッドを小さなトレペ
で包んだ場合
ソフトボックスを
使用した場合
裸のヘッドの前に大きな
トレペを垂らした場合
ソフトボックスの前に大きな
トレペを垂らした場合


光源と被写体の距離

光源と被写体の距離によって、「背景の明るさ」や「光の回り方」が変わる
被写体の背景の明るさをどうしたいのか、また、光をどう回したいかなどによって、光源をセットする位置を決定する。

(背景の明るさ)
背景と被写体の位置が固定の場合、被写体の位置から光源を遠く離していくと、背景が明るくなる。
光源の位置が離れるということは、背景と被写体の距離が相対的に近くなることになり(被写体と背景の露出差が小さくなる)、被写体が適正露出になるように測って撮影すると、ストロボの発光量が増え、背景に届く光量が増えるため。

(光の回り方)
光源と被写体の距離を近づけると、影の濃度が濃くなる(明暗差が大きい)。
周囲から反射などを受ける影響が少ないため。

光源を被写体から離すと、影が薄くなる(明暗差が小さい)。
周囲の反射の影響が受けやすくなるので光が回ってくるため。


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■第2回 シャドウ部の明るさのコントロール

2004年3月27日 (M)住吉美希

白レフや黒レフを用いて光の回り方を調整し、シャドウ部の明るさをコントロールすることができる。
シャドウ部(メインの光が当たらずに影となるところ)の横に色のついたものを置いて反射させてやると、シャドウ部がその色の影響をうける。被写体の横に白い板を置くと、白い色が反射してシャドウ部が明るくなる。逆に黒い板を置くと黒色が反射してシャドウ部が黒くなる。


今回のセッティングでは、左フロントからメイン光を当て、右側に効果の異なるバウンス板を置き、肌への映りこみを変化させている。
(A)(C)は、モデルのシャドウ部に反射するように白いバウンス板をセット(光を回す)。
(B)(D)は、反射した光がモデル方向に行かない向きになるように黒いバウンス板をセットしている(反射する光を切る)。


また、被写体と背景の距離の違いによってバックの明るさを調節することができる。
(C)(D)は、(A)(B)と比べてモデルが前に出てきていて、モデルとバックの距離を離している。モデルと光源の距離は一定でモデルの明るさは変わらないが、バックに届く光量が少なくなるので背景が暗くなる。

(A)白レフ使用/モデルとバックの距離 近い (B)黒レフ使用/モデルとバックの距離 近い
(C)白レフ使用/モデルとバックの距離 遠い (D)黒レフ使用/モデルとバックの距離 遠い

※あんまり光を回しすぎてしまうと眠い(コントラストががないぼんやりした)写真になってしまうので注意なのだ。

※白ホリをバックに撮影する時は、バックからカメラ側へ光が反射しやすくフレアが起きやすいので、カメラ前にハレ切りも必要になるのだ。


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■第3回 傘トレ一発!

2004年4月25日 (M)川本麻由

ストロボのセッティングをする際、自分が撮りたいイメージ(=どのような光を作りたいのかという狙い)を考えながら行うことになります。
■アングル(光をどの位置から被写体に当てるのか。ストロボの高さは?左から?右から?)
■回し方(光を回したいのか?締めたいのか?)
■柔らかさ(柔らかくしたいのか?固くしたいのか?)

今回はバストアップで女性を綺麗に撮りたい時によく行われるセッティングです。
モデルを椅子に座らせて、銀のバウンス板を使ってモデルの前に机のようにセット。フロントトップ(被写体正面の斜め上45°の高さ)から傘トレを一発たきます。モデルの周囲に置くバウンス板によって、映りこみによって肌にできる光のエッジがどう変化するのかを勉強します。

「傘トレ」とは、ストロボのヘッドにアンブレラをつけたものをトレーシングペーパーで覆ったもので、均一な柔らかい光を作ることができます。傘に光をバウンスさせると光源の面を大きくすることができますが、直の場合は芯が発生します。芯とは、光の当たったところの中心部の明るさが強く、周辺部が弱い状態を言います。バウンスした光をトレーシングペーパーに通すことによって、拡散された芯のない均一な大きい光になるのです。キャッチライトも綺麗に入ります。
傘トレの作り方は、2004/9/12「白バック編」に詳しく掲載しています。



(メイン傘トレ1灯+白いバウンス板)



(メイン傘トレ1灯+黒いバウンス板)



(メイン傘トレ1灯+白と黒のバウンス板)

エッジが黒く引き締まっている方がコントラストがついて、写真的にはいい感じなのだ


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